心臓リハビリテーション
■心臓リハビリテーションのご紹介
心臓病の患者様は、心臓の機能低下や安静生活の影響で、体力や筋力が低下し「廃用症候群」といわれる全身の機能低下を生じることがあります。
廃用症候群では、体力や筋力だけでなく、肺の機能低下、骨粗鬆症、認知機能の低下などを引き起こし、入院期間の延長にも繋がります。
当院では、早期のリハビリテーションを行う為、集中治療室や救命救急センターからリハビリテーションを行い、廃用症候群を予防し、早期の退院を支援していきます。また、家庭生活や社会復帰を目標に、状況に応じて介護サービスや住宅改修の提案も行っています。
■対象疾患
- 急性心筋梗塞
- 狭心症
- 心不全
- 開心術後(冠動脈バイパス術、弁膜症手術)
- 大動脈瘤、大動脈解離
- 閉塞性動脈硬化症
- ペースメーカ挿入後
- その他
■心臓リハビリテーションの効果
心臓リハビリテーションには様々な効果が期待できます。以下にその効果をまとめました。
- 安静による廃用症候群の予防(体力や筋力の回復)
- 狭心症や心不全の症状軽減
- 不安やうつ症状の改善
- 動脈硬化の危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常症)の改善
- 血管の病変を予防、血流の改善
- 心筋梗塞の再発や突然死の減少(死亡率の減少)
■一般的なリハビリテーション内容
心臓リハビリテーションは病気の種類や時期によって異なりますが、ここでは一般的な内容についてご説明します。
初期:病室にて手足を動かす運動や状態に応じて離床(起きる、座る、立つ、歩く)を行っていきます。
後期:リハビリテーション室にてストレッチや筋力トレーニング、 歩行練習を中心に行っていきます。
■当院の施設基準
- 心大血管疾患リハビリテーション料1
- 運動器リハビリテーション料1
- 脳血管疾患リハビリテーション料1
- がん患者リハビリテーション料
■当院で使用される器具
安全で効果的なリハビリテーションを提供する為、当院では定期的に医師とカンファレンスを行い、患者様の治療方針やリハビリテーションの内容について話し合いを行っております。患者様の病状に合わせて運動の強さを調節するだけでなく、随時血圧や心電図モニターにて監視を行い、安全を配慮した上で専門の理学療法士がリハビリテーションを行っております。