脳卒中センター
脳卒中センターのご紹介
当脳卒中センターは脳血管障害(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)を対象に診療を行っています。当脳卒中センターは休日、深夜を問わず24時間体制で救急車を受け入れ、一刻を争う治療が必要な脳卒中に対し迅速に対応します。
主な検査について
MRI、CT、脳血管撮影、脳血流シンチグラフィー、脳波、エコー等、脳神経外科診療に必要な検査は最新の設備を備えています。また脳卒中診療に必要なMRI、CT、脳血管撮影、エコー等は24時間体制で対応可能です。
脳卒中とは
脳卒中には脳梗塞、脳出血、くも膜下出血があります。 いずれも脳血管が閉塞したり(脳梗塞)、破裂することにより(脳出血、くも膜下出血)、脳組織に障害が起き、運動障害(片麻痺)、感覚障害、言語障害、視力障害などが起きます。当院では脳卒中の診断に最新の320列CTスキャン、3テスラーMRI、バイプレーン血管撮影装置を用い、脳卒中診断を瞬時にかつ正確に行っています。治療は、最新の臨床研究に基づいた薬物療法、最先端の技術を駆使した外科療法を行い、脳卒中の患者さんが少しでも早く社会復帰できるよう努力いたしております。
脳卒中が疑われる症状
最も多い症状は半身の運動・感覚障害です。顔面から手足にかけ身体の半分が動かなくなったり、感覚が鈍くなったり、しびれが生じたりします。 また言語障害も特徴的な症状です。呂律が回らなくなるものから、言葉が出なくなったり、理解できなくなったりすることがあります。患者自身がこれらの障害を訴えることもありますが、患者の家族が気づいて病院に連れてくることもあります。
その他、目の症状が生じることもあります。突然片目が真っ暗になったり、カーテンが掛かったように見えたりします。また半側の視野が見えなくなると、歩行時半身を壁や柱にぶつける事が多くなります。交通事故を起こして病院に来院される方もいます。
重症脳卒中の場合は意識障害をきたします。呼びかけに対する反応が鈍くなったり、さらに重症な場合は強く呼びかけても目を開けないことがあります。意識障害は脳卒中以外にも原因があることがありますが、半身の運動障害を伴う意識障害は脳卒中の可能性が高いと考えられます。 突然の激しい頭痛・嘔吐はくも膜下出血に特徴的な症状です。突然頭を殴られたような痛みとか、今までに経験したことのないような痛みと表現される患者もいます。
脳卒中の症状に特徴的なことは、突然生じること、体の半分に生じることです。(そうでない場合もあります。)反対に最近徐々に両手のしびれが強くなっているとか、疲れてくると頭痛がする等の症状は脳卒中以外の脊髄疾患やストレス・筋緊張が原因となっている可能性が高いと考えられます。
脳卒中に対する取り組み
脳梗塞は発生してから完成するまでに数時間かかることが多く、その間に詰まった血管を再開通させることができれば劇的に症状を改善できることがあります。
我々は、急性期脳梗塞にはt-PA静注療法や血管内(カテーテル)治療による迅速な再開通を目指しています。最近では血管内(カテーテル)治療により約80%の再開通率が得られており、患者様の機能予後の改善につながっています。
脳出血は出血量が少量であれば、点滴治療を行います。多量の場合は手術で血腫の除去を行います。従来、開頭手術が必要でしたが、当院では最新の神経内視鏡を用いた低侵襲手術も行っています。 くも膜下出血は血管の瘤(こぶ)の破裂により起こります。発生後、痛みや嘔吐のため血圧が上昇し再出血をよく起こします。来院後は、迅速に血圧を下げ、再出血を予防し、出血の原因を確定し必要であれば開頭手術や血管内(カテーテル)治療による瘤の処置を行っています。
56歳男性、左完全片麻痺、意識障害で発症一時間後に来院され、血管内治療で再開通が得られた。神経症状は消失し自宅退院。
患者の皆様へ
脳卒中は、様子を見ていると病状が悪化し回復の機会を逃してしまう可能性の高い疾患です。脳卒中を疑う症状がご自身、ご家族に認められた場合、昼夜を問わず早急に医療機関を受診してください。当院では24時間体制で脳卒中患者様の受け入れを行っています。
スタッフ紹介
大北真哉 おおきた しんや
脳神経外科医長、脳卒中センター部長
●脳神経外科全般、脳卒中の外科、脳腫瘍、機能的神経外科
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医・指導医/機能的定位脳手術技術認定医/日本DMATインストラクター/卒後臨床研修指導医
谷口秀和 たにぐち ひでかず
小児脳神経外科医長
●脳神経外科全般、脳卒中の外科、小児脳神経外科
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医/小児神経外科学会認定医/神経内視鏡学会技術認定医/脳血栓回収療法実施医/卒後臨床研修指導医
萩野寛隆 はぎの ひろたか
脳神経外科医師
●脳神経外科全般
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医・指導医/日本脳卒中学会専門医/日本脳神経血管内治療学会専門医