タイの国際学会に参加しましたこのページを印刷する - タイの国際学会に参加しました

 8月10日(火)タイの国際小児学会(WEB開催)が開催されました。当院からは医師の永井功造先生、杉野政城先生、看護師の向井早苗さんの3名が参加されました。
 学会の様子は病院のラウンジのテレビでも放送され、他の職員も聴講しました。

 

 

 

タイの国際学会に参加して ~Withコロナ時代の国際交流について~

22nd Annual Pediatric Meeting in QSNICHのKey topicに発表させて頂きました。 何か役に立てる医学的な話題として、私が大学院の研究テーマでした「血球貪食症候群の総括と遺伝性血球貪食症候群における 細胞障害性T細胞(CTL)の機能解析」について発表しました。この症候群は様々な原因により異常に活性化したNK細胞とCTLが過剰に 炎症性サイトカインを放出し組織球が活性化され自己血球を貪食する病態の総称です。血球貪食症候群の中で遺伝性に発症している患者を 見抜くことの重要性と診断の要点について発表しました。

本来コロナウイルスの流行が無ければ、タイに赴いて発表出来たのですが、世界ではまだ感染症を克服し終息には向かえず、今回は残念ながらオンライン上の発表となってしまいました。発表では同じコロナウイルス感染症でもタイ、シンガポールなどそれぞれの国で抱える医療の課題は大きく異なるのだなと感じました。国際学会を通じて、自国以外での小児の健康・未来の為に頑張っておられる仲間と会い情報交換を行い、その国の文化に触れ国際感覚を養い、世界に対しどの様な支援や情報を発信していくべきかを考えることができます。ですが、日常業務を行いながら発表することに終始してしまい現地の方との交流が出来なかったのが残念でした。近い未来に世界が感染症を克服し、本来の交流を取り戻せることを願っております。
 

小児血液腫瘍内科医長
永井 功造

 

 

この度、タイの国際学会で発表させて頂きました。 これまで国際学会での発表は全てポスターだったため、口演での発表は初めての経験でした。そのため、口演発表の仕方について勉強する良い機会になりました。慣れないオンラインでの発表でしたが、皆様に助けて頂き何とか発表を終えることが出来ました。現地の雰囲気を味わうことが出来ないことが残念でしたが、いつもの病院で発表できたためリラックスして行えました。今後も積極的に国際学会での発表をしていきたいと思います。もちろん、現地での発表が一番の醍醐味だと思いますので、次に発表する機会を頂ければ是非現地で発表させて頂きたいと思います。

最後に、タイ国際学会の発表の機会を与えて頂いた横田院長及び新生児内科医長の久保井先生に、この場を借りて御礼申し上げます。

新生児内科医師
杉野 政城

 

日本では看護師の役割拡大が期待され、2015年に研修を受けた看護師が特定行為を実施できるように保助看法の一部が改正されました。その日本の新しい制度をアジアの方たちに知ってもらえる機会だと思い、タイの国際学会に参加しました。四国こどもとおとなの医療センターは、指定研修機関として障害者医療における呼吸器管理に焦点をあて特定行為研修をおこなっています。私は、患者様が「苦痛なく穏やかな呼吸をしてほしい」と思い、研修を受講し、重症心身障害児(者)病棟で気管カニューレ交換をおこなっています。学会では、気管カニューレの閉塞を予防するため、医師や看護師と連携した場面を発表しました。この発表を通して、医療者の連携を強化することで、患者様に必要な医療が速やかに届くようになると思いました。今後も、患者様が少しでも笑顔で過ごせるように看護をしていきたいと思います。そして、学会参加をサポートしていただいた皆様に心より感謝申し上げます。

あんずいろの丘病棟 特定行為研修終了看護師
 向井 早苗