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DMAT広域医療搬送訓練に参加して〈2019年12月3日〉このページを印刷する - DMAT広域医療搬送訓練に参加して〈2019年12月3日〉

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 令和元年12月3日航空自衛隊美保基地にて東海地震・東南海・南海地震等の大規模災害発時に使用されるC-2自衛隊実機を使用したDMAT広域医療搬送訓練に参加しました。
 広域医療搬送とは、阪神淡路大震災の教訓より搬送適応基準を満たしている患者さんを、DMATが治療を行いながら自衛隊航空機にて、被災地外の医師・看護師、医療物品が満たされている病院に搬送するものです。この広域医療搬送を行う事で、救命可能であったといわれる「防ぎえた死」を一人でも少なくすることが目的です。

  今回の訓練では、まず患者さんを航空機に搬入する前に普段は、交通事故などで体に損傷をうけた患者さんを搬送するためのバックボードに、機内で使用する医療機器を固定していきました。その後、積荷管理者より重力・揺れ・傾きが加わっても揺るがないかの厳しいチェックをうけました。そして、自衛隊航空機の待機している所まで、搭乗する自衛隊機のエンジンへの巻き込まれや他の自衛隊航空機の離着陸に注意し駐機場内より物品搬入しました。その後、広域医療搬送拠点臨時医療施設(SCU)にて搬送を待っている患者さんの病状の安定化を考慮しながら、機内へ収容していき、広域搬送時に使用されるカルテにて患者の引き継ぎを行う訓練を行いました。機内DMAT訓練では、実際に自衛隊航空機が走行し揺れや重力が生じている環境の中で、患者さんの観察や治療を行う体験をしました。

 

 今回の訓練に参加し、広域搬送時は決められた自衛隊航空機の離陸時間の制約がある中で、DMAT自身と、急変のリスクがある患者さんの安全確認を常に行いながら活動する重要性を再認識しました。また、機内活動では日常とは違った環境の中で、安定化飛行中のみ活動が許されるため、限られた医療者と医療物品にて、患者さんの状態をいかに安定させながら搬送するかが重要となり難しさを感じました。災害時に一人でも多くの患者さんの命を救うために、航空自衛隊の方とDMATの連携を痛感し、今後も訓練を継続していく重要性を感じました。

循環器・脳卒中センター 龍瀨 理津子


 

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