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第4回アジア国際小児医療学会が開催されましたこのページを印刷する - 第4回アジア国際小児医療学会が開催されました

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2018年5月24日~26日、当院で第4回目となるAsian Medical Conference on Child Health in Kagawa (AMCCH2018)が開催されました。  



 

 今年の特別講演はミャンマーよりミャンマー小児学会会長であるKyaw Linn医師に癲癇についてご講演いただき、また徳島大学からは漆原真樹医師に腎臓疾患についてご講演いただきました。



 年々参加者や発表演題数が増え、人数を絞って採択をしないと中々予定の日程に収まらなくなってきました。当院院長が常に願っている「国際的な感覚を持った医療人を育成したい」ということもあり、院内からも大勢の他職種に、学術交流・国際交流を含めた色々な形での参加をしていただきました。

 今年も参加者からコメントをいただきましたのでご紹介したいと思います。 

 

 「今回AMCCHに参加しましたが、どの国の方も第一線でご活躍されてることを考えると気後れしてしまうものです。英語のことなど心配して弱音を吐くと、通訳の方から優しい叱咤を受けました。それから何事も経験が大事と思い、なんとかお話しようとしたり通訳しようとしたりしました。会話のやり取りも通訳も難しさを感じることはあったのですが、参加された方々の意識の高さと発表内容のレベルの高さを肌で感じることができました。そして、海外の方々がそれぞれの国で、地域での問題に対して苦労し、そして患者さんのために、地域のために奮闘していることも教えていただきました。善通寺の蛙として、少しは海の向こうの世界を垣間見ることができたと思います。そして、己を知ること、善通寺の歴史も説明できるよう、この町のことも知ることが大事だということも知ることができました。彼を知り己を知れば…、という先人の知恵がありますが、こうした互いを知るという機会は貴重であると、会が終わって落ち着いて、今こうして振り返ってみて感じます。ここ善通寺も世界の一部ですので、外からの刺激を受けながらここで皆さんのお世話になりながら、焦りもありますが、焦りに惑わされず、一つ一つ学びを深めたいと思います。」  



初期研修医 2年目 川並 剛

 

 「今回AMCCHでは、双胎で低出生体重児の母乳育児支援についての発表をさせて頂きました。発表の際には、母乳育児についてや双子の育児についての質問を受けました。私が実際行った看護や当院が行っているサポートについて話したり、他国の母乳育児についても自ら質問し、他国の直接母乳や瓶哺乳の導入の仕方について教えて頂きました。直接母乳でのポジショニングやラッチオンの説明の仕方についてはどの国でも共通しており、当院でも海外の方が出産されることがあるためこれからも同様継続していきたいと思いました。また、インドの病院では乳頭混乱を起こさないよう直接母乳は必ず行い、難しいようであれば、哺乳瓶ではなくシリンジやカップ、スプーンを用いて児の舌が出てくるよう誘導し、乳頭混乱を起こさないよう工夫していることを知りました。 

 他国の先生方も当院の母乳育児について興味を持っていただいており、また、発表を通して他国の母乳育児について知ることができ、良い経験ができたと思います。」



産科病棟 看護師 西川奈菜

 

 今回、初めてAMCCHに参加させていただきました。臨床工学技士がAMCCHに参加させていただいたことは過去にありません。また私自身、英語発表の経験がありませんし、ましてや英語抄録すら書いたことなかったので本当にゼロからのスタートでした。

 発表内容に関して医療機器やデバイスに重きをおいた学術的内容を選択し、いかに英語で簡潔に伝えるかに苦戦しました。またアジア諸国では、我々臨床工学技士というような国家資格はなく機器エンジニアは保守、点検、整備を主に行っているようです。また臨床業務は行わないと聞きました。発表に先立ち、まずは私たちの仕事を知っていただくことにしました。『体外循環』=『Extra-corporeal circulation』『人工呼吸器』=『Ventilator』など専門的単語に説明をつけるように原稿を考えましたが、難しい英語文法はわかりませんので極力単純に、また伝えたい内容を簡潔にできるように作ったつもりです。

 いざ、本番となりポスターと思っていましたが、デジタルポスターを使った『Oral presentation』でした。緊張は一気に高まります。最初の演者はタイの先生でした。発表もさることながらディスカッションも全く聞き取れませんでした。自分にこんなディスカッションができるわけがないと思いましたが、逆に開き直って聞き取れなかったら「I’m sorry. Would you please speak slowly?」と言おうと決めていました。分からないときは「I have no idea」ということにしました。 

 発表を終えて、ディスカッションではやはりほとんど聞き取れませんでしたが、聞き取れた単語からなんとか答えたら「Ok」と言ってくれました。答えが合っているのかどうか分かりませんが…。なんとか無事に終わってほっとしました。

 終了後、アジアの方はやはり我々臨床工学技士の業務内容に興味がわいたようでした。『Only engineer?』と聞かれたと思いますが「I’m also the medical working.」と答えたら驚いたようでした。

 非常に短い時間でしたが濃い時間を体験できました。海外の方と話したのは初めてでしたが、もっと会話がしたいと強く思いました。英語能力をもっとつけてディスカッションできるように研鑽をつみたいと思います。臨床工学技士がもっと海外に伝わるように…。」



医療機器管理センター 臨床工学技士 中矢 亮

 

 今年も様々な感想をいただきました。医学的なことだけでなく、自分が今何ができて、何ができないのか、何を知っていて、何を知らないのか。国際交流を通じて、根本的な人と人が繋がるには何が必要なのかを考える力。そこから生まれる試行錯誤やクリエイティブさが次のモチベーションへとつながり、経験が励みになっていくのではないでしょうか。来年も良い交流ができるよう、AMCCH事務局一同、色々と企画を練っていこうと思います。 

 

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