vol.32 研修医の一日このページを印刷する - vol.32 研修医の一日

2021年6月掲載

初期研修医/中西孝也さん

初めまして、初期研修医1年目の中西と申します。
学生の頃参考にし、勉強のモチベーションにしていた「臨床研修医が行く!」を書く機会をいただき、ありがたく筆を執らせていただいた次第です。こちらを読まれる方として主に医学生を想定していますが、現在なかなか見学に来られない状況でしょう。私からは研修医生活について一日を辿る形でいくらかでもお伝えできればと思います。入職後2ヶ月であり、経験に偏りもあるかと存じますが、ご了承お願いいたします。

6:30から7:30、官舎にて鳥の鳴き声または目覚ましの音で起床します。7:45からレクチャーがある日は間に合うように、それ以外は8:30に仕事が始められるように出勤します。当院は毎日貸出のスクラブと白衣があるため、そちらに着替えて仕事開始です。今日も一日頑張りましょう。
朝は病棟で入院患者の診察やカルテ業務をしています。保存的治療で改善がみられるか、術後問題がないか、などを確認し対応します。ローテートし始めたばかりの診療科では自ら点滴や処方を決めるのは難しいので、指導医に都度確認してから出します。以降の業務は診療科や曜日によって様々であり、外来を見学する日もあれば、午前中から検査や手術で埋まっている日もあります。
お昼は余裕があれば食堂へ向かい、時間がなければコンビニのパンと水分で済ましています。食堂ではいつも白ご飯を大盛りでいただいています。
午後も外来、検査、手術のいずれかに入る日が多いです。最初は見学から入りますが、暫くその診療科でローテートしていると、手を動かす機会が巡ってきます。指導医が必ず見守ってくださるので、不安を胸にしまってまずはやってみましょう。全ての動きには何かしらの意図があり、それらは自分でやってみるまで気づけません。指導医の丁寧なフィードバックのおかげで日々学びを積み重ねられています。ありがとうございます。
以上の業務が終わると、再び病棟に上がり、患者の診察に伺います。院内では様々なコメディカルワーカーと協力して仕事をすることになりますが、病棟では特に看護師に助けられています。看護記録や直接の伝達にも注意しつつ、患者の容態に変化はないか、明日のオーダーや指示に漏れがないかなどを確認し、研修医としての一日を終えます。早ければ17:00、遅くとも20:30には退勤しています。お疲れ様でした。
勉強や調べ物をする場合は研修医室に残ります。研修医室は医局とガラス張りで分かれており、各研修医の机もパーティションで区切られているため、集中しやすい環境だと思います。カルテ用のパソコンもあります。
当直の日は17:15から救急外来で申し送りを受けて入ります。3~5回/月、日程は研修医間で話し合い、決めます。当直室は救急外来すぐ傍にあり、シャワー完備のきれいな部屋です。



ここからは少し、私生活について補足します。
官舎は建物が新しく、病院や街まで若干距離がある点を除いて、非常に快適です。買い物は近くにスーパーがいくつかあるので、食料品日用品は揃います。それ以外は隣の丸亀市まで足を伸ばすか、通販のお世話になりましょう。
オンとオフについて。仕事が終われば帰れますし、生活や勉強以外のプライベートの時間も十分取れると思います。土日祝の勤務は診療科や患者の状況、そして研修医の意向によります。平日の業務と振り返りで手一杯であれば休めるでしょうし、勉強になりそうな症例を沢山診たいなら、指導医にPHSに掛けていただけるようお願いすれば、忙しく充実させられるでしょう。マイペースに研修ができる病院だと私は感じています。

以上が私が医学生の皆様に伝えたかった内容です。当院は、初期研修の期間に小児の専門科をローテートできる数少ない研修病院であり、小児医療を志す研修医が出身地や経歴問わず全国から集います。同じ志を持つ方の参考になれば幸いです。

これからも毎日誠意をもって診療にあたります。今後ともよろしくお願いいたします。