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Nursing Teacher
看護教員 / 
横山里佳子

 看護教員について 看護師の職場の1つに看護学校があります。看護学校は、看護師を養成するための専門学校です。四国こどもとおとなの医療センターには、四国こどもとおとなの医療センター附属善通寺看護学校があります。
 私は、13年の臨床経験を経た後、9年間看護教員として、学生の教育に携わっています。看護教員は、未来の看護師を育てる重要な役割をもった仕事です。
 では、具体的にはどのようなことを実施しているのか、ご紹介します。



<担当科目の授業について>
 看護学校では、近隣の大学の先生や、四国こどもとおとなの医療センターの医師や看護師の方々に講師として協力を得ながら、教員と連携して教育を実践しています。
 私は、看護学の専門分野の科目を担当し、講義やグループワーク、看護技術演習を行っています。講義を行う上で留意していることは、生活者としての患者様を理解できるように、学生が自己の生活体験と関連づけて看護を学ぶことができるよう工夫していることです。また、私自身の臨床経験を語ることで、学生が看護に興味関心を持ち、臨床現場をイメージできるように心がけています。看護技術演習では、援助を受ける患者様の立場を考慮した技術や態度が習得できるように、効果的なデモンストレーションの方法を工夫し、、複数の教員や実習指導者に演習の補助に入っていただき、効果的な看護技術演習を目指しています。



<実習指導について>
 看護師養成にとって重要な科目である臨地実習では、実習指導を行います。実習先の現場で実習指導を行い、実習先の指導者と情報交換を行い連携を図りながら、学生が看護を学ぶことができるよう取り組んでいます。また、学生に対して、実習に臨むための姿勢についても指導を行い、専門職業人として誠実に行動ができるよう支援しています。実習先では、学生が患者様を受け持たせていただき、看護師の方や教員が指導しながら、必要な看護について、学生が自ら気付けるよう指導していきます。時には、悩み不安になる学生と向き合い、学生の思いを聞きながら、精神的な支えとなるように努めています。



<学年運営について>
 学年主任や、クラス担任として、各学年・クラスの学生支援を行います。私は、3年生担当で、看護師国家試験合格を目指して、学習指導をしています。国家試験の模擬試験結果を分析し、学生にとって困難な学習内容を抽出し、国家試験対策を実施しています。また、必要に応じて学生と面談し、学習状況の確認を行うと同時に、学生生活で困っていることや体調など不安がないか確認し、円滑に学習に取り組めるよう支援します。また、看護師として社会に出ていくことへの不安を感じている学生もいるため、就職活動に関しての面談を行い、学生が確実に自己の目標に向かって学習できるよう支援しています。

<看護教員として、大切にしていること>
 私は、一方的ではなく、学生の理解度を確認し、理解度にあった教授方法や実習指導方法を選択し、最新の情報を取り入れながら、学生が主体的に学ぶことができるよう教育しています。また、学生にとって信頼できる教員であるために、学生と対話し、思っていること、感じていることを聞き出し正しい方向に導いていくことを実践しています。
 社会に出て、周りの人たちに愛される看護師になってほしいと願い、教育しています。
看護教員として「人を育てる」というやりがい感を持ちながら、私自身も教員として成長を実感しています。これからも学生と共に歩んでいきます。

〈2019.12〉