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Medical Radiologist
診療放射線技師

 診療放射線技師の仕事は、一般撮影、乳房撮影、骨密度測定、病棟ポータブル撮影、CT、MRI、アイソトープ・PETの検査業務とX線TV透視、血管造影などにおける機器操作等の補助業務、それに当院ではリニアックによる放射線治療業務も行っています。法律では、人体に放射線を照射できるのは、医師、歯科医師とその指示を受けた診療放射線技師のみに限定されます。大学、短大、専門学校を卒業し国家試験に合格することで、診療放射線技師免許を取得できます。
 検査実施にあたっては、医師より検査オーダーが出されてその指示のもとに実施しています。各種検査、放射線治療とも高度な専門技術・知識が必要で、診療放射線技師になってからも、それらの勉強をしていかなければ高水準の医療を提供できなくなります。関連学会・団体により認定資格が設けられています。例えば、日本乳がん検診精度管理中央機構では、検診マンモグラフィ撮影診療放射線技師という認定資格があります。これは、講習会を受けて試験に合格しないと取得することができなく、5年毎に更新する必要があるという認定資格です。現在3名の認定技師が在籍しています。善通寺市のマンモグラフィ検診を受託している当院での乳房撮影を安心して受けていただけることにつながります。またCT、MRI、放射線治療などにも各種資格や認定があり、こういった資格を取得することや学会、研究会などに参加することも、良質な医療を提供するための診療放射線技師の仕事の一環と言えます。 

 

 

 その他、診療放射線技師の仕事としては、放射線機器管理や職員の放射線被ばく管理、法令に則った放射線施設管理があります。放射線機器管理とは、日々の日常点検と保守点検です。実際、放射線機器は専門業者でなければ、保守点検・修理などはできませんが、日々の日常業務でその異常を感知できるのは診療放射線技師のみで、故障はもちろん、安全面でも問題があれば修理依頼をして、できるだけ病院機能に支障がないように努めなければいけません。放射線を取り扱う上で法令を遵守することで、安全を保障することになります。そのために漏えい線量管理、従事者の被ばく管理、それに関連した帳簿を作成しています。
 
 放射線検査、放射線治療以外の医療行為、例えばMRI、CT検査などでは、造影剤を注射して検査をする場合がありますが、診療放射線技師による注射はできません。看護師が注射をして初めて検査が可能となります。そして装置の操作は、検査に精通した放射線技師が行い、得られた画像で医師が診断を行い、患者さんの病気治療に役立てています。

  

   

 このように診療放射線技師は、医師、看護師などの他の職種の人たちの中でチーム医療の一員として、その専門性を追求しつつ活躍することが求められています。
 患者さんや医療チームとの円滑で良質なコミュニケーション能力は、安全な医療を提供できる重要な素養であると言えます。