作業療法士(OT)このページを印刷する - 作業療法士(OT)

作業療法部門(Occupational Therapy)

 
当院の作業療法士(OT)は、「食べる」「着替える」「文字を書く」といった日常生活のあらゆる活動=“作業”を通じて、心と身体の機能回復を支援する専門職です。急性期から生活期まで、患者さんの「こう暮らしたい」を支えるために、小児領域と成人領域に分けて支援を行っています。
 

小児領域の作業療法

発達期のお子さんが、年齢相応の生活行動を身につけていけるよう、発達の段階や特性に応じて支援を行います。
 
  1. 発達支援と生活動作の獲得
    運動発達の遅れや感覚の偏りなどがあるお子さんに対して、「着替える」「食べる」「遊ぶ」といった基本的な生活動作を、遊びや道具を用いて楽しく身につけていきます。
  2. 家族・保育・教育との連携
    園や学校、家庭などの生活場面でスムーズに過ごせるよう、ご家族や関係機関と連携し、具体的な関わり方や環境調整の提案を行います。
  3. 感覚統合と自己表現の支援
    感覚刺激への過敏や鈍麻、注意集中の困難などを評価し、個々の感覚特性に応じた遊びや活動を通じて、心身の調整力や自信を育てていきます。
 

重症心身障害児の作業療法

重い運動障害や知的障害をもつお子さんに対して、快適な姿勢の保持、関節拘縮の予防、感覚刺激への反応の調整などを通じて、「できること」の維持・拡大をめざします。また、日常生活動作におけるサポート方法も検討し、介助者の負担緩和についても支援します。

成人・高齢者領域の作業療法

疾病や外傷によって「今までできていた生活動作」が困難となった方に対し、再獲得や代替手段の獲得を支援しています。QOL(生活の質)を高め、退院後の暮らしを見据えた支援を行っています。
 
  1. 脳血管疾患への支援
    脳卒中後の麻痺や高次脳機能障害(記憶・注意・認知の障害)に対して、食事・排泄・更衣などの日常動作の再獲得を目指します。ICU(集中治療室)や救命救急センターでの早期介入も行い、生活リズムの再構築や自助具の活用、住環境調整まで多面的に支援します。
  2. 整形外科疾患への支援
    骨折や手術によって上肢機能が制限された方に対して、関節可動域訓練や筋力訓練、巧緻動作練習などを通して、食事・整容・更衣・書字などの生活動作を取り戻します。また、疼痛管理や腫脹への対応も含めた全身的視点での支援を行います。
  3. 呼吸器疾患や廃用症候群への支援
    COPDなどにより活動耐容能が低下した方に対し、呼吸法の指導や日常生活内での省エネ動作の提案などを行い、無理なく「できる作業」を取り戻せるよう支援します。

廃用症候群を呈した方には、基本的運動機能の改善を図りつつ、生活で“できること”を増やしていく支援を行います。臥床傾向に伴う意欲の低下を示す場合も少なくないので、患者さんの関心や役割に合わせた“意味ある作業”を提案し、生活への主体的な意欲も高めていきます。

 

チーム医療との連携

医師、看護師、理学療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカーなどと連携し、早期から目標を共有しながら包括的な支援を行います。退院前には必要に応じて在宅支援に関わる職種と情報共有を行い、患者様が地域で安心して生活できることを後押しします。 このように、作業療法は「生活する力」を支える専門職として、こころとからだの両面から利用者の主体的な暮らしを支援しています。今後も患者さん・ご家族とともに、一人ひとりに合った作業の再構築を進めてまいります。

【当院への就職をご検討中の方へ】

中国四国グループ 作業療法士 採用ページをご覧ください。
職場の雰囲気については、ページ下部に掲載しております「職場紹介パンフレット」にてご紹介しています。実際の職場の様子やスタッフの声などをご覧いただけますので、ぜひご参照ください。また、採用に関する詳細な募集要項やエントリー方法なども同ページに掲載しておりますので、あわせてご確認ください。
 

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