理学療法士(PT)このページを印刷する - 理学療法士(PT)

理学療法部門(Physical Therapy)

 
当院の理学療法士(PT)は、乳幼児期から高齢期まで世代を超えた幅広い対象に対し、「動くための力」の発達や回復・維持を支援する専門職です。ここでは小児領域と成人領域の両面から、具体的な流れと主な業務内容をご紹介します。
 

小児領域の理学療法

当院では、新生児から学齢期まで、お子さん一人ひとりの発達段階や特性に応じた理学療法を行っています。
 
  1. 新生児への支援
    早産児や先天性疾患のある児に対し、評価を行い新生児科と連携することで退院後の支援を行っています。また、必要に応じて外来で発達を見守り、継続支援を行います。
  2. 重症心身障害児への支援
    重い運動障害をもつお子さんには、関節拘縮の予防や呼吸の安定、移動・姿勢保持などを支援します。また、介助方法や補装具・車いすの選定にも関わり、安心した入院生活または在宅生活を支えます。
  3. 障害児への支援
    脳性まひや筋疾患などにより運動に困難を抱えるお子さんに、基本動作や補装具の活用を通じて、自立に向けた支援を行います。園や学校生活を見据えた動作練習も取り入れます。

 

成人・高齢者領域の理学療法

病気やケガによって身体機能が低下した方、または障害の発生が予測される方に対し、安全性を確保しながら、日常生活への早期復帰や再発予防を目指して以下のような介入を行っています。
 
  1. 整形外科領域の支援
    骨折や関節疾患、手術後の機能回復を目的に、関節可動域訓練や筋力強化、荷重練習などを段階的に実施します。疼痛や浮腫への対応を行いつつ、歩行・階段昇降・移乗動作といった実生活に即した訓練を重視し、早期の社会復帰・在宅復帰を支援します。
  2. 脳血管領域の支援
    脳卒中などの脳血管疾患によって生じた片麻痺や高次脳機能障害に対して、姿勢制御、バランス訓練、歩行訓練などを行います。筋緊張や協調性の評価を基に、適切なリハビリプログラムを設定し、失われた動作の再獲得や二次障害の予防に努めます。また、家族への介助指導や日常生活動作への応用も重視しています。
  3. 循環器領域の支援
    心筋梗塞や心不全などの循環器疾患を持つ患者さんに対して、主治医の指示に基づき、心拍数や血圧などをモニタリングしながら、安全に配慮した有酸素運動や日常動作訓練を行います。段階的な運動負荷の調整を行いながら、体力・持久力の向上と再発防止を目指し、患者さん一人ひとりの生活スタイルに応じた支援を提供します。
  4. 呼吸器疾患や廃用症候群の支援
    肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、術後肺合併症予防などを対象に、呼吸機能の維持・改善を図るリハビリを行います。呼吸筋トレーニング(インセンティブスパイロメトリーなど)、排痰を促す呼吸法指導、体位ドレナージなどを通じて、安定した呼吸とQOL(生活の質)の向上を目指します。また、廃用症候群に対しては、全身の耐久性や筋力など身体機能が底上げされるよう介入していきます。
 

チーム医療との連携

医師、看護師、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカーなどと連携し、定期的にカンファレンスで目標設定と経過評価を共有します。必要に応じて、退院前には在宅や施設環境に合わせたリハビリプランで最終調整をして、スムーズな自立生活移行を支えます。
 
患者さんの生活背景や目標に合わせて、リハビリの内容や進め方を個別に調整しながら、心身の機能回復と生活の質の向上を目指しています。今後も地域の医療機関や福祉サービスと連携し、切れ目のない支援を継続していきます。
 

【当院への就職をご検討中の方へ】

中国四国グループ 理学療法士 採用ページをご覧ください。
職場の雰囲気については、ページ下部に掲載しております「職場紹介パンフレット」にてご紹介しています。実際の職場の様子やスタッフの声などをご覧いただけますので、ぜひご参照ください。また、採用に関する詳細な募集要項やエントリー方法なども同ページに掲載しておりますので、あわせてご確認ください。
 

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